冬の寒さが増すにつれて、蟹の美味しい季節がやってきました。お正月には多くの家庭で、家族みんなが集まって蟹を楽しむことがありますね。手軽さから冷凍のボイル蟹を選ぶ方も多いでしょうが、時には思ったほど美味しくないと感じることも。実は、解凍と加熱の方法に工夫を凝らすことで、冷凍蟹の味わいを一層引き立てることができるんです。
ここでは、冷凍ボイル蟹をおいしく仕上げるポイントをご紹介します。
冷凍ボイル蟹の最適な温め方と食べ方
冷凍ボイル蟹を美味しく食べる際、電子レンジで加熱する方法は避けましょう。レンジでの加熱は水分だけでなく風味も奪い、身がパサパサになる原因に。また、凍った状態で再び鍋で茹でるのも同じ理由でお勧めできません。
では、美味しく温めるベストな方法は何かというと、それは解凍した後に蒸すことです。
冷凍ボイル蟹の理想的な温め方
蟹を美味しく温めるための手順をご紹介します。
まずは冷凍蟹の適切な解凍方法、次に蒸し器を使った加熱方法です。水に少量のお酒を加えて沸騰させ、そこで蟹を5~10分間蒸します。それでは、この手順を一つ一つ詳しく見ていきましょう。
① 冷凍蟹の解凍方法
解凍する際は、キッチンペーパーを敷いた網やザルを皿の上に置き、蟹が乾燥しないようにラップで覆い、冷蔵庫で半日置いておきます。蟹ミソがある場合は、甲羅を下にして流れ出さないように注意しましょう。
また、ジッパー付きの袋に入れた蟹を流水で約30分解凍し、その後、冷蔵庫で3~4時間保管する方法も効果的です。この場合、7割ほど解凍された状態で冷蔵庫に入れ、様子を見ると良いでしょう。
② 水とお酒で蒸す準備
蒸し器が手元にない場合でも、普通の鍋を使って蟹を蒸すことができます。鍋に水とお酒(約50~100cc)を入れ、中央に小皿やお茶碗を置いて火にかけましょう。水だけでも蒸し作業は可能ですが、お酒を加えることで、蟹の臭みを取り除くことができます。
③ 蒸し加熱の方法
鍋が沸騰したら、火を弱めて蟹を5~10分間蒸します。蟹はお皿に乗せ、そのお皿を鍋内の小皿やお茶碗の上に置いてください。蒸し時間が長すぎると蟹の旨みが失われるため、蒸し過ぎには注意し、適切な時間でほどよく温めることが大切です。
冷凍ボイル蟹を別の方法で美味しく楽しむ
冷凍ボイル蟹は素材の味をそのまま楽しむのも良いですが、ちょっと違った美味しさを求めるなら、以下のおすすめの食べ方をお試しください。
① 蟹をおいしく焼く方法
解凍したボイル蟹を半分に切り、アルミホイルを敷いた魚焼きグリルやオーブントースターで焼きましょう。この焼き方で、蟹のうまみが凝縮され、香ばしい香りも加わり、一層美味しくなります。
焼き過ぎに注意して、おおよそ5分間焼くのがベストです。焼き上がった蟹はそのままでも十分美味しいですが、レモンやポン酢を少し加えると、さらに風味豊かになります。
② 蟹を使った鍋料理の魅力
もう一つのおすすめは、蟹を使った鍋料理です。蟹を鍋にすることで、蟹のエキスが出汁になり、さらに美味しさが増します。ただし、蟹の加熱には注意しましょう。
蟹をポン酢でいただくのも良いですし、出汁に味を加えて寄せ鍋風に楽しむのもおすすめです。蟹鍋を作る際は、他の具材と一緒に長時間煮込むのではなく、煮立った鍋で解凍したボイル蟹を軽く温めることがコツです。
まとめ
冷凍ボイル蟹を最も美味しくいただくための要点は、加熱し過ぎないことです。ボイル蟹はもともと美味しい状態で提供されているため、解凍後の加熱は短時間に留め、様子を見て調整するのがベストです。特別な技術は必要ありませんので、このポイントを押さえてお楽しみください。