ご家庭で、手軽に鯛を焼いてみませんか？専用のグリルがなくても、フライパンひとつで鯛の皮を香ばしく、身を柔らかく仕上げることができます。これまで塩焼きに挑戦して失敗していた方も安心。焼き方のポイントを覚えれば、フライパンで簡単に理想の仕上がりを実現できるのです。この機会に、ご自宅で風味豊かな鯛の塩焼きに挑戦して、お料理のバリエーションを広げてみませんか？
お祝いの席に欠かせない鯛
鯛は日本のお祝いごとに欠かせない存在です。新年や特別なお祝いの席に鯛を用いるのは、古くからの習慣が色濃く残るため。鯛の赤い色合いは目を引き、縁起の良さを象徴しています。赤い食べ物には邪気を払うという信仰も根付いており、祝いの席にふさわしいです。
鯛と子どもの節句
子どもが生まれてからの節句には、「お食い初め」と呼ばれる行事があります。生まれて100日目、一部では120日目に行われ、子どもが将来食べ物に困らないようにとの願いを込め、鯛の塩焼きを含む祝膳を用意します。実際には赤ちゃんが食べるわけではなく、形式的に食べさせる真似をするのが一般的です。
鯛は古来より慶事の際に食される魚で、普段は高価で手が出しづらいかもしれませんが、節目の時に食べると良い縁を招くとされています。鯛の塩焼きは、フライパンを使えば家庭でも簡単に調理可能です。
ここではフライパンを使った鯛の塩焼きの方法と、そのアレンジレシピをご紹介します。自宅で簡単に、お祝い事にぴったりの料理を作って、いつもの行事をさらに特別なものにしましょう。
鯛の塩焼きの基本的な焼き方
鯛の切り身を使用する場合も、丸ごと一匹を焼く場合も、ここではその基本的な焼き方を解説します。フライパンでもグリルでも、外はパリッと中はジューシーに仕上がります。お好みに合わせて焼き方を選んでください。
切り身をフライパンで焼く方法
市販の切り身は初心者にも扱いやすく、焼き加減が見て取りやすいのが魅力です。フライパンで切り身を焼く際は、鱗を取り除き、
塩をまぶして少し置いておきます。アルミホイルを敷いたフライパンで皮目を下にして焼き、途中でひっくり返し、料理酒を加えて蒸し焼きにすると、中身が柔らかく仕上がります。
丸ごと鯛をフライパンで焼くテクニック
丸ごとの鯛をフライパンで焼く場合は、お店でお腹を処理してもらうと便利です。自宅で焼く際には、適量の塩を振り、アルミホイルを敷いたフライパンで蓋をして蒸し焼きにします。皮がパリッとし、中がふっくらと焼けるので、家庭でも本格的な味を楽しめます。
鯛をオーブンで焼く一工夫
フライパン以外に、オーブンを使った鯛の美味しい焼き方もお伝えします。鯛をきれいに水洗いした後、キッチンペーパーで水分を取り除きます。鯛の体に×字を切り込み、両面に均等に塩を振ります。塩は両面に小さじ1ずつが目安です。オーブンシートを敷いたグリルトレイに鯛を置き、200度で温めたオーブンで20分焼くと、完成です。
オーブンを使うと、焼いている間に他の料理の準備もできて便利です。一度焼き方を覚えれば、いつも同じような美味しい結果が得られるのも魅力的です。オーブンシートを使用すれば、鯛がトレイに付着することなく、後片付けも簡単です。オーブンを使えば、鯛の美味しい塩焼きが手軽に作れるので、試してみる価値は大いにあります。
鯛の塩焼きを活用したリメイクレシピ
既に鯛の塩焼きを作ったけれど余ってしまったらどうしよう？実は、その鯛を使ってさらに美味しい料理を再創造できるのです。既に楽しんだ塩焼きから、翌日にもう一度異なる美味しさを引き出す方法をお教えします。手軽に作れるリメイクレシピを試してみてはいかがでしょうか。
鯛の塩焼きを使った極上の茶漬け
鯛の残りを使って、格別な味わいの茶漬けを作ってみませんか？食欲がわかない時でも、茶漬けなら簡単に食べられます。冷たいご飯も茶漬けにすることで、華やかな一品に変身します。塩焼き鯛を使った茶漬けは、味も香りも抜群です。
まずは、ご飯を器に盛り、上に塩焼き鯛をのせます。ワサビや刻んだ海苔、梅干しやあられをトッピングしても良いでしょう。だし4カップを鍋に入れて熱し、酒と醤油を加えて沸騰させます。これをご飯にかければ、風味豊かな茶漬けの完成です。
だしの用意が難しい場合は、粉末の昆布茶を使ってもOKです。ご飯に塩焼き鯛をのせ、昆布茶を振りかけて熱いお茶を注げば、手軽に美味しい茶漬けができあがります。
また、塩焼き鯛はそのままでも、電子レンジで温めたり、オーブンでさっと焼き直しても美味しくいただけます。食感を選びたい場合は、電子レンジでしなっとさせたり、オーブンでパリッとさせたりと、お好みで調整してみてください。
簡単で本格的な鯛と竹の子の炊き込みご飯
鯛の塩焼きを使った、竹の子が入った本格的な炊き込みご飯はいかがでしょうか？見た目も味も満足の一品になります。竹の子は食物繊維が豊富で、ヘルシーな炊き込みご飯に最適です。
お米を研いで30分置いてから炊き始めると、一層美味しく仕上がります。食べやすい大きさに切った竹の子を下茹でし、炊飯器に米、昆布、醤油、酒、みりんを加えて通常通りに水を入れます。その上に、下茹でした竹の子と塩焼き鯛を重ねて炊けば、風味豊かな炊き込みご飯の完成です。鯛と竹の子の旨味がご飯にしっかりと染み渡り、おかずがなくても十分満足できる味わいです。また、おにぎりにしてお弁当にするのもおすすめです。
余った鯛の塩焼きで作る絶品そぼろ
余った鯛の塩焼きを使って、簡単においしい鯛のそぼろを作りませんか？このそぼろはおにぎりや丼ものの具としても最適で、さまざまな料理にアレンジ可能な万能調味料です。鯛の余りが出た際には、このレシピで再利用してみてください。
鯛の塩焼きを骨から丁寧に身をほぐし、鍋に入れて酒、醤油、みりん、砂糖各大さじ1を加えて弱火で煮詰めます。水分が飛んできたら、そぼろ状になるまでじっくりと火を通します。風味付けには、お好みで生姜汁を少々加えるのもおすすめです。
ご飯の上にちらしても、お弁当にもぴったりですし、冷凍保存しておくことで、忙しいときの強い味方になります。鶏そぼろの代わりとして、ぜひ鯛のそぼろを活用してみてください。
鯛と野菜のバター風味炒め
鯛の塩焼きを活かしたバター風味の野菜炒めはいかがでしょうか？余った鯛の塩焼きを、野菜や肉と組み合わせて、風味豊かな一皿に変身させます。この炒め物はご飯のお供にもぴったりです。
フライパンに油とみじん切りのニンニクを入れ、香りが立つまで炒めます。にんにくが苦手な方は省略してもOKです。次に鶏肉を加え、肉が白くなるまで炒めた後、玉ねぎや人参などの野菜を加えます。最後に、ほぐした鯛の塩焼きとバターを投入し、塩コショウで味を整えて完成です。栄養バランスが良く、お弁当にも向いています。
塩焼き鯛で一味違う炊き込みご飯
鶏肉を使うことが多い炊き込みご飯ですが、鯛の塩焼きを使えば一風変わった味わいが楽しめます。簡単に炊飯器で作れるので、ぜひ試してみてください。
炊飯器に洗ったお米を入れ、酒、みりん、醤油、だしの素を加えて混ぜ合わせ、その上にほぐした鯛の塩焼きをのせて炊きます。生姜を加えることで、風味が一層引き立ちます。
炊き込みご飯はそのまま食べても良し、おにぎりやお弁当のおかずとしても便利です。おもてなし料理としても活躍し、魚が苦手な方にも喜ばれる一品です。
鯛の塩焼きで作る温かいお吸い物
鯛の塩焼きを使った温かいお吸い物はいかがでしょうか。寒い日には特におすすめの一品です。昆布と水から取っただしに、鯛の切身を加えて白だしと醤油で味を調えるだけで、あったかいお吸い物が完成します。三つ葉をトッピングすると、見た目も鮮やかで食欲をそそります。
多彩なリメイクで楽しむ鯛の塩焼き
家庭で手軽に作れる鯛の塩焼きはリメイクの幅も広く、様々な料理に変身させることができます。今回紹介した鯛の塩焼きのアレンジレシピをぜひ試して、日々の食卓に彩りを加えてみてはいかがでしょうか。スーパーで鯛の切身を見かけたら、この機会に挑戦してみてください。
