市販の塩サバから塩分を簡単に取り除く方法をご紹介します。
市場で販売されている塩サバは塩味がしっかりしており、塩分を控えたい方には少し強く感じることがあります。しかし、効果的な塩抜きを行うことで、塩分を控えめにしつつもその風味をしっかり楽しむことができます。
今回は、塩サバの美味しい塩抜き方法を3つ、また、なぜ水だけでの塩抜きをしない方が良いのか、さらには手早く塩抜きをする方法について解説します。
時間がない時の速攻塩抜き方法
通常の塩抜き方法では少なくとも2時間は必要とされますが、購入したばかりの塩サバをすぐにでも楽しみたい時には、どのように対応すればよいのでしょうか。
こちらでは、より迅速に塩抜きをする方法をお教えします。
その方法は、ぬるま湯で作る薄めの塩水にサバを漬け込むことです。普段の塩抜きの割合でぬるま湯の塩水を作り、サバを10分間浸すのを3回繰り返すだけで、合計30分で塩抜きが完了します。
この方法ならば、通常の塩抜き時間の4分の1で済み、急いでいる時やうっかり忘れてしまった時にも便利です。
塩サバを美味しく仕上げるための塩抜きテクニック
美味しく調理するための塩抜き方法には、以下の3つの方法があります。
1. 塩水を使用する方法
2. みりんと酒を併用する方法
3. 塩水にお茶の葉を加える方法
ただし、単に水に浸けるだけの方法はお勧めしません。
水だけで塩抜きをしようとすると、一見合理的に思えますが、実は純粋な水を使用することで不都合が生じるため、推奨されていません。
真水を使わないほうが良い塩サバの塩抜きの理由
真水での塩抜きは、塩サバの風味に悪影響を与える可能性があります。具体的には:
・旨味成分が流出してしまう
・身が水っぽくなる
・塩分が過度に抜けすぎる
といった問題が発生します。特に、サバの身が水っぽくなると、料理しても食感が損なわれます。そのため、塩サバの塩抜きには、適切な塩分を含む方法を選ぶことが肝心です。
塩サバを美味しく塩抜きする「呼び塩」活用法
塩サバの塩分を効果的に取り除く方法の一つとして、「呼び塩」という手法があります。これは、サバを薄めの塩水に漬ける方法です。
適量のサバが入る容器に、400mlの水に対して小さじ1程度の塩を溶かして塩水を作り、サバを浸けます。この塩水の濃度は薄めで、サバをどれくらいの時間浸すかによって塩分がどれだけ抜けるかが変わります。通常は2時間程度が目安ですが、最長でも4時間以内にしましょう。
塩水から取り出したサバは、キッチンペーパーで水気を拭き取りますが、真水で洗い流すのは避けてください。
「呼び塩」とは?
「呼び塩」とは、塩漬けの食品や漬物から塩分を取り除くために、薄めの塩水に浸ける方法です。真水で漬けるよりも、塩分が早く抜け、かつ水っぽくなるのを防ぐことができます。この手法は「迎え塩」とも称されます。
みりんと酒を使った塩抜き法
みりんと酒を用いると、塩サバの塩抜きが可能です。
この方法は意外とシンプルで、水500mlにみりんと酒を大さじ1ずつ加えた液にサバを2時間以上浸けます。
この方法を使うと、サバの身がふっくらと仕上がるとされています。特に冷凍保存していた塩サバにも効果的です。
一晩漬け込むことでより徹底的に塩抜きできますが、その場合は途中で液を新しくすることが推奨されます。
塩水の準備が難しい方は、みりんと酒を使った簡単な塩抜き法を試してみてください。
茶殻を加えた塩水での塩抜き方法
塩サバの塩分を取り除くためには、塩水に茶殻を加える方法が有効です。
以前紹介した塩水の方法に、一つまみの茶殻を追加することで、塩抜きしながら旨味を保持できるとされています。これは茶殻に含まれるタンニンがタンパク質を固め、旨味を閉じ込める効果があるからです。
この方法では、少なくとも2時間以上サバを浸けるのが一般的です。茶殻がない場合は、茶葉を直接使用しても構いません。
塩サバに茶殻が直接触れないようにするために、キッチンペーパーでサバを包むと良いでしょう。
塩サバの塩分濃度と生サバとの比較
塩サバの塩分濃度について、その量はどの程度なのでしょうか。また、生サバとの違いにも注目してみましょう。
塩サバの塩分濃度
塩サバ1人前(半身)に含まれる塩分は約2.8グラムです。成人女性の1日の塩分摂取推奨量が6.5グラム未満であることを考慮すると、塩抜きをせずに食べると、1日の塩分摂取量の約40%を占めることになります。
また、スーパーで生サバが見つからない場合、塩サバを塩抜きして味噌煮などの料理に使用することもできます。これにより、多様なサバ料理を楽しむことが可能です。
生サバと塩サバの特性とその違い
生サバは国内で水揚げされた新鮮なものが多く、その柔らかくジューシーな食感が魅力です。ただし、購入した後はできるだけ早く調理することが望まれます。
対照的に、塩サバは塩水に浸されており、水分が減り身がしまる特徴があります。市場で見られる塩サバは、ノルウェーなど海外から輸入されることが多く、長期保存のために塩蔵されています。適切に塩抜きをすれば、そのまま焼いたり、味噌煮など様々な料理に使えます。
塩サバの塩抜き方法のまとめ
塩サバを塩抜きする方法は、主に以下の3つです。
1. 塩水を使う方法
2. 水にみりんと酒を加える方法
3. 塩水に茶殻を加える方法
これらの方法では、最低2時間漬け込むことが推奨され、これにより塩分を適切に取り除きつつ美味しさを保てます。
時間に余裕がない場合は、ぬるま湯で作った塩水にサバを10分間浸し、これを3回繰り返す方法で早く塩抜きが可能です。
ただし、真水だけで塩抜きをすると、旨味が失われたり、水っぽくなったりするため、避けた方が良いです。
塩抜きで味が薄くなることを心配するかもしれませんが、正しい方法を用いれば、サバ本来の風味を保ちつつ美味しくいただけます。
正しい塩抜き手順で、美味しい塩サバを楽しんでください。